バイアグラは安全なED治療薬？勃起への効果と副作用、正しい処方と服用方法を解説

2023年11月7日

「バイアグラは有名なED治療薬だけど本当に効果あり？そもそも安全？」

「ED治療に踏み切りたいけど、バイアグラの副作用が心配…」

バイアグラは世界初のED治療薬として1998年から使われており、効果を感じる人が多い一方で、副作用のリスクもある薬です。

そんな不安を抱える方々のために、本記事では以下のポイントを解説します。

バイアグラの成分とED治療への効果
バイアグラと他のED治療薬「レビトラ」「シアリス」との比較
バイアグラの安全な服用方法と副作用について

ED治療薬を検討中の方は、ぜひこの記事を参考にしてください。バイアグラの効果と注意点、そして安全な使用方法が明確になります。

バイアグラとは？どんなED治療薬？

バイアグラ（Viagra）は、有効成分「シルデナフィル」を含むED治療薬です。この薬は1998年に米国ファイザー社によってED治療薬として初めて市場に投入されました。シルデナフィルは以前、高血圧や狭心症の治療薬として研究されていましたが、狭心症の治療には適さなかったものの、陰茎への血流を増加させる効果があることがわかり、新たな用途として勃起不全治療に応用されました。

バイアグラはFDAから認可を受け、世界で初めて市販されたED治療薬として誕生しました。その人気は今もなお根強く、世界のED治療薬市場でのシェアは6割以上を占めています。日本でも1999年に厚生省の認可を受け、20年以上にわたり販売されています。現在、販売権はヴィアトリス製薬に移管されています。

2023年現在、日本で販売されているバイアグラの錠剤は25mgと50mgがあります。また、口腔内で崩壊するODフィルムも25mgおよび50mgの種類が入手可能です。どちらも処方箋医薬品であり、医師の処方箋なしには入手できません。

なお、バイアグラの100mg錠剤は日本では認可されていません。海外からの個人輸入はリスクが伴うため、おすすめしません。

バイアグラの有効成分「シルデナフィル」とEDへの効果

バイアグラの有効成分であるシルデナフィル（シルデナフィルクエン酸塩）は、PDE5という酵素の活動を抑制する作用を持っています。男性の勃起は、以下のプロセスに依存しており、PDE5はこのプロセスを妨げる役割を果たします。

性的刺激に応じて、大脳から脊髄を経由して勃起指令が送られます。
ペニスの細動脈壁から一酸化窒素（NO）が分泌されます。
cGMP（環状グアノシン一リン酸）と呼ばれる血管拡張物質が増加します。
cGMPの作用により、陰茎周辺の血管が拡張し、血液の流入が増加します。
血液が海綿体に流れ込み、陰茎が勃起します。
射精後、PDE5という酵素が放出され、cGMPが分解されます。
海綿体の血管が収縮し、勃起が解消されます。

EDの患者では、PDE5が過剰に存在し、正常な勃起が妨げられています。バイアグラに含まれるシルデナフィルは、PDE5の活性化を阻害することで、cGMPの増加を促します。これにより、血管が拡張し、正常な勃起が助長されます。

この作用から、バイアグラはPDE5阻害薬としても知られています。効果は通常、性行為の30分から1時間前に服用することで現れます。血中濃度のピークは服用後1時間後で、効果の持続時間は約3〜5時間です。

バイアグラと他の主要なED治療薬の比較

バイアグラは、世界で最も広く使用されているED治療薬の1つで、1999年に国内販売が始まりました。他にも、レビトラとシアリスといったED治療薬が存在します。以下に、これらの薬を比較した表を示します。

名前	製薬会社	国内販売開始年	有効成分	用量	作用	勃起の強さ	効果開始時間	効果持続時間	副作用	食事への影響	アルコール	価格相場	ジェネリック
バイアグラ	ヴィアトリス製薬（ファイザー）	1999年	シルデナフィル	25mg・50mg、ODフィルム	PDE5の働きを阻害し、血管拡張作用を維持して正常な勃起を促す作用	普通	服用後30分〜1時間	3〜5時間	出やすい	受けやすい	適量なら問題ない	約1,300~1,800円/錠	富士化学工業シルデナフィル錠VI「FCI」など 8社より製造販売（400~1,000円/錠）
レビトラ	バイエル薬品	2004年	バルデナフィル	10mg・20mg	PDE5の働きを阻害し、血管拡張作用を維持して正常な勃起を促す作用	強い	服用後15〜30分	5〜10時間	出やすい	やや受けにくい	適量なら問題ない	約1,500~1,800円/錠	沢井製薬バルデナフィル錠「サワイ」（10mg・0mg）東和薬品バルデナフィル錠「トーワ」（10mg・20mg)（1,300~1,500円/錠）富士化学工業バルデナフィル錠「FCI」（10mg・20mg）
シアリス	日本新薬	2007年	タダラフィル	5mg・10mg・20mg	PDE5の働きを阻害し、血管拡張作用を維持して正常な勃起を促す作用	軽め	服用後1〜3時間	20〜36時間	出にくい	受けにくい	適量なら問題ない	約1,500~2,000円/錠	沢井製薬タダラフィル錠CI「サワイ」など 9社より製造販売（1,200~1,400円/錠）

以上の比較から、バイアグラ、レビトラ、シアリスそれぞれの有効成分、効果、副作用、食事への影響、アルコールとの相性などが異なることがわかります。自身の体質や要望に合わせて、最適な薬を選ぶ際の参考にしてください。

バイアグラの処方価格は一錠何円？

バイアグラの正規品は、医師の処方箋が必要です。クリニックでバイアグラの処方箋を取得する場合、通常の価格は約1,300～1,800円/25mgの1錠です。

この価格は、同じくED治療薬であるレビトラやシアリスよりもわずかに安価ですが、一般的なジェネリック医薬品より高価です。

バイアグラの具体的な処方価格や初診料、再診料などはクリニックによって異なります。さらに、用量やタイプに応じて価格が変動します。以下に、バイアグラの価格の目安を示します。

錠剤タイプ	25mg/錠価格範囲	50mg/錠価格範囲
バイアグラ	1,300〜1,800円	1,500〜2,000円
バイアグラODフィルム	800円〜1,500円	1,000〜1,800円
バイアグラジェネリック	400〜800円	800〜1,200円

なお、2022年4月からはバイアグラが不妊治療の一環として保険適用されるようになりました。

バイアグラの見た目について、以下の画像をご参照ください。

バイアグラ25mg錠

バイアグラ50mg錠

バイアグラODフィルム25mg

バイアグラODフィルム50mg

これらはバイアグラの外観の一般的な例です。バイアグラは青いひし形の錠剤で、ODフィルムは薄ピンク色のフィルム剤です。また、バイアグラ以外の類似品には異なる色や形状のものもあるため、正規の製品を購入する際には注意が必要です。

バイアグラの副作用について

これまでにバイアグラの効果、価格、そして外観について詳しく見てきました。しかし、バイアグラを服用する際には副作用に気をつける必要があります。以下では、バイアグラの主な副作用とその頻度について説明します。

主な副作用とその頻度は次の通りです。

副作用	頻度
循環器に関する副作用
血管拡張（ほてり、潮紅）	1%以上（5.78%）
胸痛、動悸、頻脈	0.1～1%未満
精神・神経系に関する副作用
頭痛	1%以上（3.87%）
めまい、傾眠、昏迷	0.1～1%未満
高血圧、不整脈、不完全右脚ブロック、末梢性浮腫	0.1%未満
不明
心筋梗塞、低血圧、失神	頻度不明

上記はバイアグラの主な副作用ですが、個人によってはこれ以外の副作用も現れることがあります。服用前に医師と十分な相談をし、必要な情報を提供してください。

代表的な副作用「血管拡張」「頭痛」

代表的なバイアグラの副作用として、血管拡張に伴う症状があります。具体的には、「顔のほてり」「目の充血」「鼻づまり」などが該当します。これらの症状は、多量のアルコール摂取による顔のほてりや、熱感に似たものです。バイアグラを使用する方の約2?3割がこれらの症状を経験することがあります。症状の程度は個人差があり、通常は3?5時間程度で自然に収まります。

さらに、「頭痛」や「めまい」もバイアグラの一般的な副作用です。これらの症状は、血管拡張に関連して発生することがありますが、顔のほてりなどに比べると頻度は低く、多くの場合、市販の頭痛薬で対処可能です。バイアグラと頭痛薬の併用は通常問題ありませんので、不快な症状が現れた場合、頭痛薬を検討してみてください。

その他の副作用「消化不良」「腹痛」「視覚症状」など

バイアグラの他の副作用には、「消化不良」「腹痛」「下痢」「視覚症状」などが含まれます。これらの副作用は、先述の副作用よりも発生確率が低く、通常は軽度です。腹痛や下痢が現れた場合、整腸剤を使用することができます。バイアグラと整腸剤を同時に使用しても一般的には問題ありません。

さらに、以下の副作用も報告されていますが、これらの頻度は1％未満です。

肝臓系：AST（アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ）増加など
泌尿・生殖器：陰茎痛、射精障害、朝立ちの延長、半勃起持続など
呼吸器：鼻炎、呼吸障害など
筋肉・骨格系：関節痛、筋肉痛など
皮膚：発疹など
感覚器：眼充血・乾燥、結膜炎、彩視症、視覚障害、眼痛など
その他：CK（クレアチンキナーゼ）増加、疼痛、熱感など

これらの副作用は個人によって異なり、発生しない場合もあります。

バイアグラに関連する死亡例について

バイアグラの多くの副作用は軽度であり、通常は数時間で収まることが一般的です。ただし、体質によっては副作用が出やすく、その程度が大きくなることもあります。また、特定の健康状態や薬物との併用により、死亡の危険性が高まる場合もあるため、注意が必要です。

米国では、1998年にバイアグラが市場に登場してから1?2年間、死亡例が特に多く報告されました。これらの死亡例のほとんどは、バイアグラと併用してはいけない医薬品であるニトログリセリンを摂取していた患者や、心臓疾患を抱えていた患者に関連していました。同様に、日本でも1998年のバイアグラ認可前に、死亡例が報告されています。そのケースでは、60代の男性が高血圧、糖尿病、不整脈、およびそれらの合併症の治療中で、ニトログリセリンパッチなどを使用していました。彼はバイアグラを1錠服用し、性行為を行った後、服用から約3時間半後に亡くなりました。

このような事例からわかるように、バイアグラによる死亡例は、通常は併用禁忌薬を服用しているか、心臓疾患などの持病を抱えている患者に関連しています。ただし、過去に心臓疾患を持っていた患者でも、現在は投薬治療中でない場合でも、バイアグラの使用には慎重さが求められます。

したがって、バイアグラの処方を受ける際には、体質や過去の健康状態について医師と共有し、副作用やリスクについての懸念事項があれば積極的に相談することが非常に重要です。

バイアグラの併用禁忌薬と注意すべき薬について

バイアグラの服用には、併用禁忌の薬物が存在し、これらの薬物を同時に摂取することは極めて危険です。実際に、バイアグラを併用禁忌薬と組み合わせた場合、最悪の場合には死亡事例も報告されています。したがって、バイアグラを服用する前に、現在の薬物療法や健康状態について確認し、医師に相談することが必須です。ここでは、バイアグラの併用禁忌薬と、禁忌ではないが医師への相談が必要な薬物について見ていきましょう。

「ニトログリセリン系」は併用禁忌

バイアグラの服用と併用してはいけない代表的な薬物として、ニトログリセリン系の薬があります。併用禁忌薬は、重篤な副作用の危険性があるため、同時に摂取すべきではありません。

ニトログリセリンは、狭心症や心筋梗塞の治療に使用される薬で、バイアグラと同じく血管を拡張させる効果があります。これにより、血圧が急激に低下する可能性があり、命に関わる事態を引き起こすことがあります。

バイアグラと併用すべきでない薬物には、以下のものが含まれます。

硝酸剤およびNO供与剤：ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジルなど
アミオダロン塩酸塩：アンカロン
sGC刺激剤：リオシグアト（アデムパス）

これらの薬物を服用中の場合、バイアグラの服用は絶対に避けるべきです。

「降圧剤」などは併用注意

前述のように、ニトログリセリンを服用している場合、バイアグラの服用は禁止されています。しかし、バイアグラの効果を弱める可能性があるため、併用には注意が必要な薬物も存在します。主な併用注意薬には以下のものがあります。

チトクロームP450 3A4阻害薬：リトナビル、サキナビル、ダルナビル、エリスロマイシン、シメチジン、ケトコナゾール、イトラコナゾールなど
チトクロームP450 3A4誘導薬：ボセンタン、リファンピシンなど
降圧剤
α遮断剤
カルペリチド

これらの薬物とバイアグラを併用する場合、医師との相談が必要です。

バイアグラの正しい服用方法

バイアグラを服用する際には、既に述べたような副作用や併用禁忌薬に関する注意が非常に重要です。しかし、これに加えて、正しい服用方法も効果と安全性に影響を及ぼす重要な要素です。バイアグラの効果を最大化し、副作用のリスクを最小限に抑えるためには、次の2つのポイントが重要です。

医師に処方された錠剤を1日1錠まで服用する

医師の指示に従う

医師から処方された錠剤を1日1錠まで服用しましょう。例えば、医師が25mgを処方した場合、25mg錠を1日1回、50mgを処方した場合、50mg錠を1日1回服用します。医師の指示に従うことは、副作用のリスクを低減し、医薬品副作用被害救済制度を利用できる可能性を保ちます。

用量変更は医師に相談

シルデナフィルの量を増やしたい場合、自己判断で錠剤数を増やすのではなく、医師に相談して錠剤の用量変更を検討しましょう。例えば、25mgから50mgに変更する場合、医師の指示が必要です。

服用タイミング

1日1錠までという規則は、服用間隔が24時間以上あることを意味します。前日の夜に服用した場合でも、翌日の昼に服用することはできません。服用タイミングには細心の注意が必要です。

水またはぬるま湯で服用しましょう

バイアグラを摂取する際、水またはぬるま湯で服用することが非常に重要です。他の飲み物、特にグレープフルーツジュースなどに含まれる「フラノクマリン」という成分が、バイアグラの作用を強化する可能性があるため、これらの飲み物との同時摂取は避けるべきです。

また、アルコールとの併用については、注意が必要です。適量の飲酒は許容されますが、過度なアルコール摂取は問題を引き起こす可能性があります。アルコールの過剰摂取は、血管拡張作用を過度に強調し、勃起を妨げることがあります。バイアグラを服用する場合、適度な飲酒に留めるようにしましょう。

最適な効果を得るためには、空腹時に服用するのが良いでしょう。食事後に服用する場合、摂食後2~3時間を空けてからバイアグラを服用することをおすすめします。

バイアグラのジェネリック一覧！効果と副作用を比較

バイアグラには、同じ有効成分を含むジェネリック医薬品が存在します。これらのジェネリック製品は、バイアグラと同様の効果と副作用が期待されますが、外観や添加物などは異なります。また、バイアグラの特許が切れた後に市場に登場したため、価格が通常よりも手頃です。国内で承認されたバイアグラのジェネリックの一覧は以下の通りです。

製品名	製薬会社	有効成分	用量	価格目安/錠	見た目
バイアグラ	ヴィアトリス製薬（ファイザー）	シルデナフィル	25mg・50mg、ODフィルム25mg・50mg	1,300〜1,500円	青色のひし形
シルデナフィル錠VI「FCI」	富士化学工業	シルデナフィル	25mg・50mg	400〜900円	青色のひし形
シルデナフィルOD錠VI「トーワ」	東和薬品	シルデナフィル	50mg	900〜1,000円	白色の円形
シルデナフィル錠VI「キッセイ」	キッセイ薬品	シルデナフィル	25mg・50mg	600〜1,000円	青色の円形
シルデナフィル錠VI「あすか」	あすか製薬株式会社（製造）・武田薬品株式会社（販売）	シルデナフィル	50mg	1,000円	青色の楕円形
シルデナフィル錠VI「YD」	陽進堂	シルデナフィル	50mg	1,000円	青色の楕円形
シルデナフィル錠VI「DK」	大興製薬株式会社（製造）・本草製薬株式会社（販売）	シルデナフィル	50mg	1,000円	薄ピンク色の円形
シルデナフィル錠VI「DK」	大興製薬株式会社（製造販売）・江州製薬株式会社（販売）	シルデナフィル	25mg・50mg	1,000円	薄ピンク色の円形
シルデナフィル錠VI「SN」	シオノケミカル株式会社（製造）・アルフレッサファーマ（販売）	シルデナフィル	25mg・50mg	1,000円	薄ピンク色の円形
シルデナフィル錠VI「テバ」	武田テバファーマ	シルデナフィル	25mg・50mg	1,000円	薄ピンク色の円形

バイアグラジェネリックは、どのメーカーからでも同じ有効成分であるシルデナフィルを含有しています。したがって、これらの薬はすべてPDE5の働きを阻害し、血管を拡張させて正常な勃起を助ける作用があります。効果の始まりや持続時間は基本的に同じで、効果の始まりまでに約30分から1時間かかり、持続時間は3〜5時間です。

また、ジェネリックの使用に伴う副作用のリスクも考慮しておくべきです。バイアグラの副作用については既に説明しましたが、バイアグラで副作用が起こりやすかった人は、ジェネリックを使用する際も注意が必要です。最適な薬を選ぶためには、医師に相談することをお勧めします。

バイアグラに関するよくある質問（Q&A）

これまで、バイアグラについて、ジェネリック医薬品を含めて詳しく説明してきました。バイアグラの基本的な効果、副作用、服用方法についてはお話ししましたが、まだ疑問が残るかもしれません。最後に、バイアグラに関するよくある質問（Q&A）10選をご紹介し、例えば「誰が服用すべきでないか？」、「添加物について」、「アルコールとの併用」などについて簡潔に解説します。

女性がバイアグラを服用した場合の効果について

女性がバイアグラを服用した際の具体的な効果は科学的には確認されていません。バイアグラは男性において血管を拡張させ、血流を増加させる作用があり、この効果が男性器の勃起を助けるのに寄与します。一部の人々は、同じ作用によって、女性の性器である陰核（クリトリス）の血流も増加し、興奮を高める可能性があると考えています。しかし、この理論は科学的に立証されたものではありません。

そのため、女性がバイアグラを使用することは一般的に勧められていません。一部の市場では女性用のバイアグラとして、シルデナフィルを含む「ラブグラ」という商品が存在しますが、日本国内では認可されていないため、使用には慎重さが必要です。また、個人輸入などで入手する際には、安全性や品質についての保証が難しいこともあります。思わぬ健康リスクを避けるために、ラブグラの個人輸入は控えることが賢明です。

バイアグラをEDではない一般の人が摂る場合の影響

バイアグラは血管を拡張する作用があります。このため、ED（勃起不全）でない一般の人がバイアグラを服用すると、血管拡張や血流改善の効果が期待されます。これにより、通常以下のような効果が得られることが多いとされています。

通常よりも硬い勃起が得られること
通常よりも簡単に勃起が起こること
勃起を維持しやすくなること
射精後の回復が速まること

EDの症状は個人によって異なり、自覚症状がない場合でも、実際には勃起に問題があることがあります。そのため、EDでない人や自覚症状のない人がバイアグラを使用すると、上記のような効果を実感することがあります。ただし、バイアグラは性的刺激を受けたときに勃起を助けるための薬であり、性的興奮がない限り、自然な勃起は起こりません。

ただし、バイアグラの使用には「顔のほてり」、「目の充血」、「頭痛」などの副作用のリスクが伴います。EDの程度にかかわらず、バイアグラを服用する際には医師からの処方が必要です。合法的な方法で取得したとしても、医師の指導なしにバイアグラを摂取することはおすすめできません。

バイアグラの服用が適さない人々

バイアグラを摂取すべきではない人々には、まず第一に、ニトログリセリン系の薬を服用中の人々が挙げられます。これは、併用することで血管拡張作用が強まり、急激な血圧低下が生じ、命に危険が及ぶ可能性があるためです。飲み薬や貼り薬を使用している場合に関わらず、狭心症や心筋梗塞を治療するためにニトログリセリン系の薬を服用している場合、バイアグラは避けるべきです。

その他、以下の条件に該当する人々もバイアグラを摂取してはいけません：

バイアグラの成分に過敏症の既往歴がある人
心血管系の障害があり、性行為が不適切と考えられる人
重度の肝機能障害を抱える人
低血圧または未治療の高血圧の人
直近6か月以内に脳梗塞、脳出血、または心筋梗塞の既往歴がある人
進行性の夜盲症（網膜色質変性症）と診断された人
塩酸アミオダロン（経口剤）を服用している人
未成年者

これらの条件に該当するか不明瞭な場合、または個々の体調や持病が不安を引き起こす場合、クリニックを受診し、医師に相談することがおすすめです。

バイアグラの入手方法について

バイアグラは薬局やオンライン通販で購入できるのでしょうか？実際には、バイアグラは医師の処方箋が必要な「処方箋医薬品」（医療用医薬品）に分類されています。そのため、医師の処方箋なしで入手することはできません。この点を理解しておきましょう。バイアグラは、一般の市販薬や健康食品とは異なり、処方箋なしで入手することは許されていないのです。また、バイアグラと同じ有効成分を含む、同様の効果を提供する製品も医薬品としては存在しません。

バイアグラの名前の意味と由来

バイアグラ（Viagra）という名前の由来にはいくつかの説があります。主な説を以下に紹介します。

「Vital」（元気な）と「Niagara」（ナイアガラの滝）を組み合わせた説: この説では、「Viagra」は「男性の精力がナイアガラの滝のように迸る」という意味を表現しています。男性の性的な元気や活力を象徴しています。
サンスクリット語からの説: もう一つの説では、「Viagra」の名前はサンスクリット語で「虎」を意味する「vyaghra」（ヴャーグラ）から派生したものとされています。この説では、バイアグラが男性の性的な力強さや勇気を暗示しています。
シャー・ジャハーンからの説: この説によれば、ムガル帝国（現在のインド）第5代皇帝であるシャー・ジャハーンが、愛妃ムムターズ・マハルとの間に多くの子供をもうけ、その後も多くの女性と関係を持ったことから、シャー・ジャハーンの都市であるアーグラにちなんで「Viagra」と名付けられたとされています。

これらの説のどれが正しいかはっきりしていませんが、バイアグラの名前は男性の性的な力強さや活力を象徴するものとして広く知られています。

バイアグラの添加物は安全ですか？

バイアグラに含まれる添加物は、医薬品の成分として認められた安全な物質です。これらの添加物は以下の基準に従って選定され、安全性が確保されています。

薬理作用がないこと: これらの添加物は、体内で生じる生理学的な変化に影響を与えないように設計されています。
無害であること: 体に害を及ぼすことなく摂取できる安全な成分です。
有効成分の効果を損なわないこと: バイアグラの主要な有効成分であるシルデナフィルの効果を阻害しないように配慮されています。

具体的な添加物は以下の通りです。

25mg錠および50mg錠: 結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、乳糖水和物、酸化チタン、トリアセチン、青色2号

これらの添加物は、バイアグラの製剤を形成し、錠剤の安定性を確保する役割を果たしています。バイアグラは一般的に安全性が高く、医師の指導に従って使用すれば、通常、問題はありません。

バイアグラのODフィルムとは何ですか？

バイアグラのODフィルムは、水を使わずに舌の上で溶かして摂取するタイプの薬です。”OD” は “Oral Disintegrating” の略で、日本語では “口腔内崩壊フィルム” とも呼ばれます。この薬は、薄いピンク色のフィルムがアルミ包装に入っており、水を必要としないため、手軽に摂取できる特長があります。

ODフィルムに含まれる有効成分はシルデナフィルで、通常の錠剤と同様に25mgまたは50mgの用量が利用できます。価格は50mgの場合、約1,000円程度です。錠剤を飲むことに抵抗がある方や、持ち運びに便利なED治療薬をお探しの方には、バイアグラODフィルムが選択肢として考えられます。医師の指導のもとで処方してもらうか、医師に相談してみることをおすすめします。

バイアグラの100mgはどこで手に入りますか？

バイアグラの100mg錠は、日本国内では正式に承認されていない製品です。そのため、国内の医師からの処方箋で入手することはできません。ただし、海外では一般的に流通しており、個人輸入を通じて海外から購入することは理論的には可能です。ただし、個人輸入には以下のリスクが伴うため、慎重に検討すべきです。

・思わぬ副作用のリスク・副作用が発生した場合でも、国内の医療制度が適用されない・偽造品を入手する可能性がある

バイアグラの100mg錠を個人輸入する場合、副作用が発生しても自己責任となり、国内の医療制度の補償を受けることが難しいです。また、100mgの効果を得るために50mg錠を2錠一度に服用するなど、正しい服用方法を守ることが重要です。ただし、安全性と合法性を考慮し、医師の指導を受けながら行動することが大切です。

バイアグラよりシアリスなど他薬がおすすめな人は？

おすすめのED治療薬は次のとおりです。

バイアグラで副作用が出やすい方: シアリス、シアリスジェネリック、レビトラジェネリック
より強力な効果を求める方: レビトラジェネリック
より長い持続効果を望む方: シアリス、シアリスジェネリック
バイアグラの価格が高く感じる方: バイアグラジェネリック、シアリスジェネリックなど
錠剤の服用が難しい方: バイアグラODフィルム

以上のように、効果や特性に合わせて、バイアグラ以外のED治療薬を検討してみてください。ただし、海外で安価な薬を個人輸入することはおすすめできません。安全性を確保するために、必ず医師と相談しましょう。

バイアグラ服用日はお酒を飲んでもいい？

バイアグラを服用する日に、適量のお酒を摂ることは問題ありません。程よい飲酒はリラックスを促し、心因性EDの方にとって性行為への準備を助けることがあります。ただし、以下の点に留意することが重要です。

過度な飲酒は避けましょう。多量のアルコール摂取は勃起機能を妨げ、バイアグラの効果を削減させる可能性があります。

アルコールとバイアグラの併用により、酔いが早く回りやすくなることや、バランスを崩しやすくなることに気をつけましょう。

バイアグラを摂取する前後に、過剰な飲酒は避けてください。これにより、バイアグラの効果を最大限に活かすことができます。

バイアグラについてまとめ

バイアグラは世界初のED治療薬で、有効成分としてシルデナフィルを含んでいます。この成分はPDE5の働きを阻害し、血管を拡張させて正常な勃起をサポートします。服用するタイミングは性行為の約30分から1時間前で、効果は性的な刺激を受けたときに約3〜5時間続きます。

バイアグラを服用する際には、他の薬との違いや副作用のリスクについても理解しておくことが大切です。バイアグラは処方箋医薬品であり、正規品はクリニックで医師の処方が必要です。バイアグラの効果や副作用について不安がある方は、オンライン診療を提供するクリニックで医師に相談してみることをおすすめします。